剣道には「四戒」という言葉があります。これは、剣道の修行中に起こしてはならない戒めの心の動きです。
古くから伝わる日本伝統の武道の流れを組む剣道には、技を磨く稽古と同じように精神を向上させることの大切さを説いています。
この考え方は、剣道には関係ない方でもとても参考になります。
「驚」:驚いた時はまず落ち着いて
「驚」(驚く)
相手の動きに驚いてしまって一瞬の判断がおくれる。
予期しない事が突然起きると驚いてしまい、普段ならしないような判断をしてしまいます。「オレオレ詐欺」は正しくこの心の動きを利用したものです。
不測の事態を予め想定して、驚いた時にはまず落ち着き、平静を取り戻しましょう。
「懼」:恐れがあるなら徹底調査
「懼」(恐れる)
体格が良い相手に立ち向かったときに、その見た目だけで萎縮してしまう。
今まで経験のない事や、新たな分野に取り組む時など、不安やプレッシャーに押し潰されてしまいそうになります。
恐れは情報不足からきます。相手のことをよく観察し、正確な情報を分析することで、恐れは消えてなくなります。
「疑」:疑うことなく確信を持って
「疑」(疑う)
相手の動きや心の読みに自信がなく、決断がつかない。
判断基準が曖昧だったり、今までに経験したことのないことを対処する時に「これは正しいのだろうか?」と疑ってしまいます。
誰かに相談した時など相手のことを疑わず信用しないと、せっかくのアドバイスも意味を持ちません。
ブラシーボ効果のように、ただのビタミン剤でも信じて飲むことでなる程度の効果がある場合があるように、信じることの重要さを認識しましょう。
「惑」:迷ったときほど自分自身を信じよう
「惑」(惑う)
不正確なことに惑わせられ、また自信をなくし判断力が鈍る。
自身の信念に迷いが生じると自身をもって行動することができなくなります。先ほどの「疑」と同様、まずは信じて行動しましょう。
すべての答えが正解なんてことはありません。「間違えたらやり直せばいい。」それぐらいの気持ちで思い切って行動しましょう。
修行の道は長くて厳しい
人の心の中にはいつも不安や迷いがあります。そういったものに打ち勝つ力を持った者が勝敗を制します。それが剣道の教えです。体格やテクニックだけでは上段者になれない。精神力も伴って初めて人の上に立てるようになるのです。この厳しさは一度刀を抜いたら後戻りできない武士道の厳しさから来るものだと思います。
今はそういった厳しさとは違いますが同じようにテクニックだけでは乗り越えれない事態が多い時代です。
常に、強い精神力を磨く努力をしなければなりません。とても長くて厳しい道です。