2011年10月10日月曜日

「幸せの黄色い新幹線」が教える、行動することの大切さ

あの鉄道マニアのなかでも人気のあるドクターイエローを見ることが出来ました。

ドクターイエローとは、新幹線区間において、線路のゆがみ具合や架線の状態、信号電流の状況などを検測しながら走行し、新幹線の軌道・電気設備・信号設備を検査するための事業用車両の愛称です。一部のファンの間では見ると幸せになれるとか夢が叶うとか言われるあの「幸せの黄色い新幹線」です。


知っている情報は使うことで意味を持つ

そんなレアな新幹線を見たのは実は2度目です。一度目は名古屋駅の北側の道路を車で移動中に高架を走り去るドクターイエローを偶然見かけました。でも今日見たのは偶然ではありません。いつも参考にさせてもらっている@kankichiさんの「わかったブログ」にこんなエントリーを見つけたからです。>>見ると幸せになれる「黄色い新幹線」と出会う方法 まとめ

「偶然ではない」と言ったのはドクターイエローを見ることのできる情報を知っていたからです。私たちはたくさんの情報に囲まれています。情報を手に入れる方法は以前と比べて格段に多くなりました。でも情報は「知っている」だけではなく「使える」ことで初めて価値が出ます。


すべてわかっている。行動できないことも、その大切さも

ある程度、歳をとり年期が入ってくると知っているけど使わなくなってきます。行動しなくなるのです。ドクターイエローの情報も知っている情報をもとに行動したから見ることが出来ました。多分少し前の私なら知っているだけで満足していたと思います。「そのうちチャンスがあれば見に行こうかな」ぐらいの気持ちでいたと思います。そんな考え方がアラフォー以上の男性の大半を占めています。言い切ります。そう確信しています。

長く続く不況の原因は簡単にはわかりません。しかし、原因のひとつは今の社会を仕切っている世代にあります。私を含め本人たちはわかっています。私たちの親の世代は何もかも必死でした。戦争中か戦後すぐに生まれ、食べ物もおぼつかない生活から孫とFaceTimeで会話するまでの変化を乗り越えるには、相当必死だったと思います。そんなたくましい親に育てられた私たちは、いつまで経っても精神的過保護でした。問題は誰かが解決してきました。受験戦争、学歴社会、競争相手はいつも近くの誰かでした。


「軽い」経験では自信が持てない

社会人になった我々の世代はバブルを経験します。一番必死にならなければいけない時期を、何もかも「軽く」受け止めることで莫大な量の仕事を処理することを覚えました。そんな世代が今のような大きな問題を自分たちの力で解決できるなんて思っていないのです。誰も自信がないんです。近くの誰かと競争ばかりしてきたから大きな敵とは戦えないのです。協力して闘う方法がわからないんです。だから自信が持てないんです。

奥山 清行の何かの公演で団体戦の強いイタリア人と個人戦の強い日本人の話を聞いたことがあります。会議の席で静かなだった日本人に終わった後、意見はないのかと尋ねると驚くほどのアイデアがたくさん出てきたそうです。それを聞いて、レベルが違いますが普段は大人しいのに酒の席では会社を通り越して国家論まで論じている身近な人物が思い浮かびました。


日本が誇る新幹線は今日も走り続ける

経験したことがないから自信がないだけなんです。ポテンシャルが高いのも自分たちでわかっています。知識量はどの世代よりもあります。後は行動するだけなんです。最近、「アクション」というフレーズが耳につきます。「行動しろ!!」と自分に言っているように聞こえます。「がんばれ、日本」って日本人が言ったらダメなんです。他人事になっちゃうんです。本当は「がんばれ、俺。行動しろ!!」といわないとダメなんです。

今日見たドクターイエローが点検した東海道新幹線が開業運転したのが1964年、同世代です。少しくたびれたように見えますが、まだまだ走れます、むしろ走り続けなければいけないのです。行動することの大切さをこうしてドクターイエローに教えられました。さすが「ドクター」。